まずはこの3つ!ナチュラルワインをさらに楽しむための厳選用語 その3 マセラシオン・カルボニック
どうも、Mauve Wine Co.のりょーじです。
この厳選用語のトピックは1日1つ書くようにしようと思っていたのですが昨日は1日シドニーで行われていた日本酒のイベント『酒祭り』にスタッフとして参加していたので夜は挫けて書けませんでした。なので1日空けてしまいましたが今日で完結します。
さて、今日はナチュラルワインを楽しむための厳選用語のその3、最後の1つ『マセラシオン・カルボニック』です。またちょっと難しそうな名前ですよね?でも、この用語は実は日本の皆さんには結構身近なワインに関わる用語なんですよ。
まず、マセラシオン・カルボニックとはワインの醸造方法の名前です。オーストラリア ではCarbonic Maceration(カーボニック・マセレーション)と呼びます。そして日本ではお馴染みの『ボジョレーヌーヴォー』に使われる醸造方法なんです。そしてボジョレーにはナチュラルワインを造るワイナリーが実は結構多いんです。
ではマセラシオン・カルボニックとはどういう醸造方法なのか?簡単に説明してしまうと下の写真のようにタンクにブドウを房ごと潰さずに入れて蓋をして密閉させ、二酸化炭素を満たした状態で発酵させて造る醸造方法です。
では、もう少し掘り下げてみましょう。
普通のワインはブドウの実を房から外して潰した状態で発酵させます。一方マセラシオン・カルボニックはブドウは潰さず、房ごとタンクに積まれてその重さでブドウの実が下から自然に潰れゆっくりと発酵を始めます。そして発酵することによって発生した二酸化炭素がタンクの中に充満した状態で発酵させていきます。この特殊な発酵環境は独特な香りを生み出す事でも知られています。そしてタンニンの元となる種の影響も少ないので、フレッシュな果実味がとても際立ち、果皮からの色はちゃんとワインに反映されたとてもジューシーでフレッシュ、色が鮮やかなワインとなるのです。
ちなみに僕の住んでいるオーストラリアでもマセラシオン・カルボニックをするワイナリーはあります。特にナチュラルワインメイカーの間ではピノ・ノワールやシラーズなどで造られたものが多くあり、どちらもとてもジューシーなワインになります。特にシラーズは本来タンニンの強いものが多いのですが、この方法で造るととても柔らかく飲みやすいワインが出来上がります。そして中にはヌーヴォーという名前を付けたワインもあり早飲みを推奨していてグイグイ飲めるワインになってます。
シンプルにまとめるとこんな感じなんですが、マセラシオン・カルボニックいかがでしたか?なるべく簡潔に伝えられるように頑張ったのでうまく伝わっていたら嬉しいです。
次回はまたワインの紹介をしたいと思いますのでぜひ読んでくださいね。今日も最後まで読んでいただきありがとうございました。
Mauve Wine Co.のりょーじでした。