オーストラリアでナチュラルワイン by Mauve Wine Co.

Sydney在住のワインコンサルタントによるナチュラルワイン(自然派ワイン)の話

Gentle Folk Wine from Adelaide Hills SA

南オーストラリア編、旅の目的地その7の2。オーストラリアを代表する古木のシラーズを造る老舗ワイナリー、ヘンチキ(Henschke)[後編]

どうもMauve Wine Co.りょーじです。

今日は前回の続きでヘンチキの後編としてオーストラリアを代表するワインの葡萄畑とワイナリーの施設についてのお話をしたいと思います。前編をまだみていない方はこちらのリンクからどうぞhttps://mauvewine.com/henschke1

創立時から同じ場所でワインを造り続けている。

昔ながらの機械がいたるところに残されている。

ヘンチキのワイナリーは何度も書いてますがとても歴史のあるワイナリーです。一族がオーストラリアに移民してきて事業を始めたその場所で現在もワインを造っています。

ほとんどの道具は新しい現代のものを使いますが昔の設備や道具も残されていてそういったものもワイナリーを見学していると見ることができます。

コンクリートの発酵槽。とても古いものだが現役。

とても設備の整ったワイナリー

タンクなどの設備もナチュラルワインの造り手と比べるととても豊富。

ヘンチキではオーストラリアを代表するプレミアムなワインを少量生産する一方で約35種類のワインを比較的多い量で生産しているので設備もそれなりに大きくとても整っている印象です。

樽の量も桁違い。

そしてワイン造りを行なっているスペースも結構広く、樽もご覧のように沢山あります。そして温度管理や空気の循環などもしっかりとできるような設備も整っているワイナリーでした。

家族経営という規模だと大きい方だと思う。

瓶詰めの機械。この日はリースリングを瓶詰め中。

基本的にナチュラルワインの方が身近な僕としては瓶詰めの設備にしても桁違いでした。機械の大きさもそうですがこのスペースで働いている人が5人もいて規模の違いをさらに実感しました。

瓶詰めのスペース。

とはいえ、思い出してみると大体のオーストラリアのワイナリーの大きさはこれくらいが普通でした。今回訪問したナチュラルのワイナリーが小さすぎただけですね笑。

タンクで熟成中のプレミアムなワインを試飲。

熟成中のタンクから直に注がれた2017年のヒル・オブ・グレイス。

そして今回の訪問では運よくタンクで熟成中の2017ビンテージのヒル・オブ・グレイスとマウント・エデルストンというプレミアムなワインたちを試飲できました。

ヒル・オブ・グレイスはオーストラリアでもAU$850くらいするワインです。そのワインは現在購入可能な最新のビンテージで2013年なんです。ですからこのタンクの中のワインはまだ未完成ではあるとはいえ、購入することはできないとても貴重なものなんです。

こちらは2017年のマウント・エデルストン

そして今回試飲できたワインはまだ若いのですが、それでもとても素晴らしいものでした。もちろんこの後試飲した2013年の方が素晴らしかったのは言うまでもありませんね。

意外と畑が少ないエデンバレー。

ワイナリーで見学と試飲をした後は今回の訪問で1番楽しみにしていたヒル・オブ・グレイスの畑に行きました。

このヘンチキのあるエデンバレーはとても有名なワイン産地なんですがオーストラリアの産地でよく見る葡萄畑が一面に広がっているというイメージからはだいぶかけ離れています。車で移動をしていると大体がユーカリの森か牧場しか見えません。

隣のバロッサバレーに行くと車で移動しているときは常に葡萄畑があるというくらいに畑だらけです。

それでも車で移動してカーブを曲がるといきなり一面葡萄畑みたいのを想像していたのですが一向にそういう感じではなく、各畑がポツポツとあるような印象でした。

樹から感じる歴史。ヒル・オブ・グレイスの畑

樹齢150年を超えるヒル・オブ・グレイスの葡萄の樹

植樹した年を表すタグ。消えてしまっているが1860年と型が残っているのが見える。

そしていよいよ念願の畑へ着きました。最初の印象はなんだか殺風景というのが本音でした。

しかし、樹齢150年を超えるブドウを目の前にすると思っていたより小さいにも関わらずなんともいえない時間の流れの重さと樹のエネルギーを感じることができました。

こちらはセミヨンの区画

このセミヨンは1952年に植樹されたもの

普段ナチュラルワインばかりを飲んでいる僕ですがやはりこういう歴史を肌で感じて、醸造家が精魂込めてワインを造っているところを見るととても魅力を感じるものです。

ヒル・オブ・グレイスの畑。奥に見えるのがその名前の元になった教会。その建物を除くと、周りにはほぼ何も無い。看板も何も無いので知らずに来ても通り過ぎてしまうと思う。

同じ敷地の隣の区画は1952年に植樹されたシラーズがあった。

マウント・エデルストンの畑

マウント・エデルストン。結構広く平坦だったのでうまく全体は撮れなかった。大体この写真の30倍くらいの大きさの畑。樹齢は100年を超える。

マウント・エデルストンは樹齢100年を超えるシラーズの畑でヘンチキにとってとても重要なワインを造ります。そのワインは50年以上造られているとても歴史のあるワインなんです。

ここは比較的大きな畑でしたが、やはり周りに葡萄畑はあまり見えず、牧場の真ん中にポツンとある感じでした。

しかし、葡萄畑が1面に広がるエリアと違いなんだか1つ1つの畑が独立していてそれぞれの個性を反映したワインになっていくのだろうと思うとこういう畑の在り方の方が僕個人としてはとても良いものだと感じました。

他のワイン産地と違い周りはただの牧場。

今回のヘンチキの畑めぐりはとても勉強になりました。まずこんな古い樹を見たことがなかったのでとても感動しましたし、エデンバレーをドライブしている時に畑がほとんど目に入らなかったのは結構衝撃的でした。

普段から醸造家と会う機会は多く、話を聞く機会は得ることができるのですが、やはり現地に行ってその場所を見ることはとても大事だと思いました。

ですから今年はもっと色々と巡ってもっと皆さんといろんなことをシェアしていきたいと思いますのでこれからもこのブログをよろしくお願いします。

それでは今日も最後まで読んで頂きありがとうございました。

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Mauve Wine Co.りょーじでした。

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